コーヒーを淹れるなら、毎回おいしく味ブレの無い抽出をしたいものです。ですがコーヒーの味は、以下の内容が変わるだけで大きく変わってしまう為、せっかくの贅沢なスペシャルティーコーヒーのポテンシャルが出せていないお悩み相談を多く受けます。

・コーヒー豆の量
・挽き目の大きさ
・投入量
・投入時間
・抽出方法

上記の中で1番の基本となるは「コーヒー豆の量」。ご自身で抽出するコーヒーに満足されていない場合や、お店で飲んだ同じ豆を使っているのに同じにならないなど、お悩みの方は豆の量を見直しするとかなり改善される場合がございます。

それでは、基本となる1杯分のコーヒー豆の量の決め方をご紹介いたします。

大半の方は、ドリッパーなどについてくる計量スプーンをお使いだったり、グラムをデジタルスケールでしっかり測っている方もいらっしゃると思います。ご自身のやり方でかまいませんので、基準をお決めいただくと味ブレの少ないコーヒーが淹れられます。

ちなみに計量スプーンの場合、±0.5ℊ~1ℊほどの誤差が出ます。0.5g で豆4つ分ほど。デジタルスケールで測っていただくとより安定します。

次に、先ほど決めた基準で抽出し、以下のケースで量を調節していきます。

・全体的に重く苦い ⇒ 豆の量を0.5g(約4粒)単位で減らす

・甘みやコクが無い ⇒ 豆の量を0.5g(約4粒)単位で増やす

ここで深煎りなどの苦味が強い豆はで甘みやコクが少ない場合は、豆の量を増やします。苦味が強いので豆を減らしたくなりますが、抽出される甘みやコクの量が減る分かえって苦味が強調されてしまう事があります。
エスプレッソマシンをお使いの方にもこれは有効ですのでお試しください。

私どもPANTRY COFFEEでは、ハリオのV60ドリッパーに付属しているコーヒー豆の計量スプーンで、豆のまますりきり1杯分を基準としています。

≪ハリオ V60 ドリッパー付属の計量スプーン≫
当店では、140㏄抽出(お湯の投入量175㏄)に
コーヒー豆すりきり1杯が基準です。
(豆量11.5~14g。 深煎りほど軽くなります。)

理由は、スペシャルティーコーヒーの普及とともに今やスタンダードと言えるほど専門店や一般家庭で使用されていて、自宅で当店の味を再現していただく基準にしやすい為です。またメーカーの長年の経験値をもとにしている計量スプーンは、さすがどの銘柄でも1発でちょうどの分量を決めてくれます。

コーヒー豆は、焙煎度合い(浅煎り~深煎り)などで水分量が異なり1杯のグラム量は銘柄ごとに異なります。
ご自身に合うベストなコーヒー豆の分量を決めるられるようになると、様々なタイプのコーヒー豆を楽しむ事が出来るようになります。

次回は、2杯分、3杯分を同時に入れる場合の豆の量の決め方のお話です。おたのしみに!。